コインチェックの手数料は高い?他取引所との比較とお得に使うコツ

コインチェックは登録者の多い、国内仮想通貨取引所の1つです。

2012年8月に設立されました。

コインチェック

https://coincheck.com/ja/

ウェブサイトやスマホアプリは使いやすく取り扱っている仮想通貨も豊富なので、ビギナー向けの取引所となっています。

2018年1月に仮想通貨NEMの流出後、しばらく営業を停止していましたがその後、体制が強化され、同年10月に再開しました。

2019年1月には「仮想通貨交換業者」として金融庁に認可されています。

Coincheck

•コインチェックでかかる手数料一覧

Coincheck

最初に仮想通貨販売所・取引所・そしてレバレッジ取引の違いについて簡単に説明します。

【仮想通貨販売所・取引所・そしてレバレッジ取引の違い】

販売所とは…

ユーザーは販売所を相手に取引をします。

レバレッジ取引はせず、現物取引※1によって売買が行われます。

購入したい金額を入力するだけで簡単に買うことができるのでビギナー向けになっています。

[取扱通貨]ビットコイン(BTC)・アルトコイン

取引所とは…

ユーザー同士での取引です。

「板取引」と呼ばれる方法で購入します。

ユーザーが希望額を指定できる「指値」と呼ばれる注文方法ができます。

ただし、個人間でのやりとりなので、しっかりとした自己責任が必須です。

[取引通貨]ビットコイン(BTC)

レバレッジ取引とは…

日本語訳すると「てこ取引」の意味です。

「てこ」は小さな力で大きなものを動かせます。

レバレッジ取引も「少額の資金(担保金)で、それ以上の大きな金額の取引をすること」を言います。

例を取り上げますと、手持ちの金額は3万円だけれど、それを証拠金※2にしてその5倍、3×5=15万円のお金を使って取引ができるといった感じです。

また、レバレッジ取引は「証拠金取引」ともいいます。

※1 自分のお金で証券会社から株を買い、タイミングの良い時に売る取引方法のこと。自分が株を全て保有していることが前提
※2 担保あるいは自分の資金(元金)のこと

[取引通貨]ビットコイン(BTC)

基礎知識を踏まえたところで、コインチェックでかかる手数料です。大きく以下の5つに分けられます。

1)仮想通貨取引手数料(①販売所・②取引所・レバレッジ取引)
2)入金手数料
3)出金手数料
4)仮想通貨の入金手数料
5)仮想通貨の送金手数料

1)仮想通貨取引手数料(①販売所・②取引所・レバレッジ取引)

① 販売所取引手数料

取引所やレバレッジ取引と比べると実質手数料が一番かかります。つまり 『スプレッド』が発生するのです。

スプレッドとは…

売買と買値の価格差のこと。販売所は基本的に手数料が「無料」となっていますが、実際はこのスプレッド(見えない手数料)をユーザーから取っています。取引所の手数料より高いスプレッド値となっているケースが多いです。

② 取引所取引手数料

手数料は安くなっています。Taker手数料とMaker手数料とがあります。

Taker手数料とは…

依頼者側(買いたいユーザ-)が指定する売買の値段で、すでに板上に表示されている価格を指定し、すぐに取引ができた時の手数料のことです。

Maker手数料とは…

依頼者側(買いたいユーザ-)が売買の値段を指定した後、板上に自分が指定した価格が表示される時にかかる手数料のことです。

Taker手数料とMaker手数料の違いについて図で説明します。
まず取引所の「板」についてです。

「板」とは…

仮想通貨を売買する人たちの「売りたい値段(売り板)」と「買いたい値段(買い板)」の注文が並んでいる「台帳」のようなものです。トレーダーは日頃、その「台帳」で所有している通貨の値動きをチェックしています。

取引所の「板」

板

Taker手数料の「板」

TAKER 板

Maker手数料の「板」

Marker板

基本的には、Maker手数料の方が、Taker手数料より安いです。

理由としては多くのパターンの価格を板上で提示してくれた方が、取引が活性化するとされているからです。

注文する人(Maker)がいなければ、注文板に注文(買いたい希望金額)が乗らず、通貨の流動性が落ちてしまいます。

③ レバレッジ取引手数料

手数料は最も安いですが、リスクが大きいのが特徴です。また、スワップ手数料という手数料が発生します。こちらは約定した瞬間から24時間ごとにかかります。

種類 手数料
ロング(買い) 約定額(円)×0.04%(1日)
ショート(売り) 約定量(BTC)×0.05%(1日)

注:2019年3月現在、コインチェックのレバレッジ取引は一時停止中です。

2)入金手数料

コインチェックウォレットに現金を入金する際にかかる手数料です。

入金方法 手数料
銀行振込(日本円) 無料(振込手数料は自己負担)
銀行振込(米ドル) $25
コンビニ入金、クイック入金(3万円未満) 756円
コンビニ入金(3万円以上30万円未満) 1000円
クイック入金(3万円以上50万円未満) 1000円
コンビニ入金、クイック入金(50万円以上) 入金金額×0.108%+486円
クレジットカード その時のレートと売り注文の量をもとに算出

通常速度での入金には手数料がかかりませんが、即時の入金には手数料が発生します。

コンビニ入金やクイック入金、クレジットカードは直接銀行に行かなくても24時間いつでも入金できますが、手数料が高いです。

また高速入金に対応している通貨はビットコイン(BTC)のみです。

注:2019年3月現在、コインチェックのコンビニ入金とクイック入金サービスは停止中です。

3)出金手数料

仮想通貨を売って日本円に替え、コインチェックの口座から銀行口座に現金を「出金」する際にかかる手数料です。

出金手数料
日本円…400円
米ドル…2500円

4)仮想通貨の入金手数料

仮想通貨を「通常」の状態で受け取る場合は無料ですが、「高速」での入金となると手数料が発生します。

入金手数料
通常…無料
高速…0.02BTC

5)仮想通貨の送金手数料

仮想通貨をコインチェックのウォレットから他のウォレットや別の取引所に送金する際に発生する手数料のことです。

ですが、この送金手数料はコインチェックではなく、マイナー※3に払われる手数料のことです。

コインチェック同士の送金は手数料がかかりません。

※3 大まかにいえば、ビットコイン取引が正常に行われたことを承認する作業(マイニング)する人たちのこと。

送金をする際のポイントとしては、なるべくまとめて送金回数をするようにしましょう。以下は各仮想通貨にかかる手数料一覧です。

通貨名 送金手数料 送金手数料(円換算)
ビットコイン(BTC) 0.001BTC 約357円
イーサリアム(ETH) 0.01ETH 約93円
イーサリアムクラシック(ETC) 0.01ETC 約4円
リスク(LSK) 0.1LSK 約12円
ファクトム(FCT) 0.1FCT 約84円
リップル(XRP) 0.15XRP 約5円
ネム(XEM) 0.5XEM 約3円
ライトコイン(LTC) 0.001LTC 約3円
ビットコインキャッシュ(BCH) 0.001BCH 約9円

注:2019年1月のレートです。

コインチェックで手数料を抑えるコツ

1)銀行で入出金をする
2)日本円での出金・送金は控える
3)アルトコインを取引する際には十分に注意する
4)ビットコイン(BTC)の取引は販売所(スマホアプリ)は使わない
5)コインチェックユーザー同士での送金をする(無料なので)

などが上げられます。

コインチェック手数料を大手取引所と比較

以下は国内大手仮想通貨取引所との比較です。

取引所 入金手数料 出金手数料 取引所手数料(Taker) 取引所手数料(Maker)
コインチェック 0~1000円 400円 無料 無料
GMOコイン 無料 無料 0.01% 無料
BITPoint 無料 無料 0.01% 無料
DMM Bitcoin 無料 無料 0.01% 無料
販売手数料 スプレッド レバレッジ手数料(ロング) レバレッジ手数料(ショート) 送金手数料
無料 2% 約定額(円)×0.04% 約定額(BTC)×0.05% 0.001BTC
無料 0.1% 建玉※4ごとに0.04%/日 建玉ごとに0.04%/日 無料
無料 0.1% 建玉ごとに0.35%/日 建玉ごとに0.35%/日 無料
無料 0.5% 建玉ごとに0.05%/日 建玉ごとに0.05%/日 無料

※4「たてぎょく」と読み、約定後に反対売買や現引きや現渡しされず残っている未決済契約の総数のこと

コインチェックを使用する際のメリット・デメリットをいくつかご紹介いたします。

メリット

1) デザイン性が優れていてビギナーでも使いやすい

コインチェックのサイトやアプリは見やすいので有名です。取引所の最初の画面を開くと「現物取引」「レバレッジ取引」「板」が一目瞭然で、チャートはコインチェックのアカウントがなくてもアプリをダウンロードするだけで見ることができます。

2) 取り扱っている通貨が豊富

2019年3月現在、コインチェックが取り扱っている通貨は9種類です。国内最大級の豊富さで、約500円から購入ができます。また9種類の中でもファクトム(FCT)はコインチェックでしか取り扱っていないレアなコインです。

3) ビットコイン(BTC)の取引手数料が無料

ビットコイン(BTC)の手数料が無料です。Taker手数料とMaker手数料の両方が無料なのはコインチェックだけです。

4) 貸仮想通貨サービスがある

コインチェックには仮想通貨を保有しておくだけで利息がつくシステムサービスがあります。銀行のお金を預けるシステムと似ていますね。

貸出期間は以下の4期間から選ぶことができます。
・14日…年率1%
・30日…年率2%
・90日…年率3%
・1年…年率5%
注:貸仮想通貨サービスの利用は、10万円以上からなっています。

デメリット

1) 取引所ではビットコイン(BTC)の1種類しか売買できない(2019年3月現在)

コインチェックの取引所ではビットコイン(BTC)しか対応していません。他のアルトコインを購入するには手数料の高い販売所から買わざるをえないの現状となっています。

2)スプレッド(見えない手数料)が高い

仮想通貨取引所ではビットコイン(BTC)やアルトコインを取引するたびに手数料がかかります。その手数量が他の取引所とくらべるとコインチェックは高いと言われています。

3) レバレッジ取引が停止中のまま(2019年3月現在)

少ない投資額でも、その数倍(コインチェックでは5倍)の取引ができ、高い利益をうむ可能性のあるレバレッジ取引が出来ない状況は、資金増加を目標としている人にとっては残念なニュースといえるでしょう。

まとめ

いかかでしたか?コインチェックの手数料について取り上げてみました。

・入出金は特別な事情がない限り、銀行での振込をする
・販売所は「手数料無料」としているが、見えない手数料(スプレッド)が発生する
・ビットコイン(BTC)は取引所がおすすめ
・少額の出金や送金は控える

など、コインチェック上での取引手数料を抑えるポイントが上げられます。

仮想通貨取引所には数種類の手数料が発生します。なかでもコインチェックの手数料は中の上に位置し、どの手続きにも多少の手数料がかかることが見受けられます。仮想通貨にしろ、現金にしろ、手数料が発生することを想定して、まとめて銀行で入出金・送金するようにしましょう。