ビットコインの発明者である謎の人物サトシナカモトとは?その正体に迫る

ビットコインはどのように誕生したの?
サトシナカモトとはどんな人なの?日本人?
サトシナカモトとは結局誰のことなの?

あなたはこのような疑問を持っていませんか?

これらは仮想通貨に関するとても重要な基礎知識になりますので、しっかり抑えておきましょう!

この記事を読むことで、ビットコインの歴史からサトシナカモトについて知識を深めることができます。

Coincheck

ビットコインの誕生とサトシナカモト

ビットコイン
ビットコインは、サトシナカモト(中本哲史)という人物の論文をきっかけに2008年10月に誕生しました。

サトシナカモトが提出した論文「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」には、従来のシステムを改善する新しい金融システムの概念が提案されていました。

従来の金融システムは銀行などが管理する中央集権型のモデルですが、サトシナカモトが提案した新たな金融システムは「P2P」や「ブロックチェーン」という技術を使った中央の管理者を必要としない分散型のモデルです。

論文が投稿された後、この論文に興味を持ったプログラマや研究者の有志が集い、今の仮想通貨ビットコインの開発が本格的に行われました。

サトシナカモトも当時の開発には携わっていましたが、サトシナカモトは他の開発メンバーと直接対面で会うことはなく電子メールを通してやり取りをしていました。

そのため、開発チームのメンバーでさえ誰もサトシナカモトの正体を知ることはなく、途中でサトシナカモトは開発を任せて表舞台から姿を消しました。

そしてこの約3ヶ月後の2009年1月にはビットコインがオープンソースで公開され、世界中の誰もがビットコインのネットワークに参加できるようになりました。

さらに、サトシナカモトと開発者のハル・フィンリー氏の間で仮想通貨ビットコインの送金が行われ、初めてビットコインの送金が実現しました。

サトシナカモトとは

フードをかぶった男
サトシナカモトとは、ビットコインの生みの親とされる人物です。しかし、ビットコインの誕生(2008年10月)から約10年が経過した現在(2018年12月)でも未だサトシナカモトが誰なのかは謎のままです。

インターネット上に投稿された論文には「サトシ・ナカモト」と記載があり、論文の内容からして金融や数学、プログラミングにおける知見のある人物だと推測されています。

世界各地ではこれらの情報をヒントにサトシナカモトの正体を探る活動が行われましたが、この論文を作成した人物がほんとに日系人なのか何人で作成されたのかも不明であるため、サトシ・ナカモトを特定するのは非常に困難を極めました。

なぜサトシナカモトは姿を消したのでしょうか?

それは、サトシナカモトがビットコインを約100万BTC以上を保有していることが起因している可能性があり、多くの意見の中には税金徴収逃れや身の安全のためなどと噂されています。また、中央管理機関からの政治的圧力から逃れるためともされています。

サトシナカモトの正体が判明していないことを利用して、自分であると名乗り出る人物は多くいますが、その中でも期待値の高かった人物がオーストラリア人で起業家である「クレイグ・スティーブン・ライト氏」です。

クレイグライトとサトシナカモト

クレイグライト氏はなぜサトシナカモトとされたのでしょうか。

メディア関係者が調査をした結果、下記のようなことがわかってきました。

  • ビットコインの論文が発表される前にブログで関連する内容が投稿されている。
  • デビッド・クレイマン氏とともに約110万BTC保有していた。
  • 2008年時点で弁護士あてに分散型システムの相談を行なっている。
  • ビットコイン銀行の設立資金として当時価格で23億円分のBTCを投資している。
  • サトシナカモトのメールアドレスと似たアドレスを利用している。

そして、最も決めてとなった証拠としては、世界で初めてビットコインの送金やりとりが行われた際の暗号鍵をクレイグライト氏が保有していたということです。

この暗号鍵はサトシナカモトしか知らない情報です。そのため、クレイグライト氏がサトシナカモトであることを証明するのに十分な証拠となりました。

クレイグライト氏とは

クレイグライト
世間を賑わし、サトシ・ナカモトである可能性を十分に秘めているクレイグライト氏とは一体どのような人物なのでしょうか?

クレイグライト氏は1970年生まれ(現在48歳)のオーストラリア人の起業家で、ドモルガン株式会社というIT企業を経営しています。また、クレイグライト氏はセキュリティーや暗号通貨においても専門的な知識があります。

その他、日本の歴史についても非常に詳しいとされていることからサトシ・ナカモトという名前を使用したのにも頷けます。

クレイグライト氏は自身がサトシナカモトであることを公言しましたが、公開したことによる世間からの風評被害やその他のネガティブな意見が影響したことでその後にすぐ撤回しました。

しかし、再び自身がサトシナカモトであるという発言をしています。

サトシ・ナカモトの正体は未だ謎ではありますが、クレイグライト氏がビットコインの開発において密接に関わる人物であったことは確定しています。

さらに、ビットコイン開発に携わった開発メンバーからも、クレイグライト氏が暗号鍵を持っていることやクレイグライト氏とサトシナカモトの性格が似ていることから、クレイグライト氏がサトシナカモトだろうという発言がされています。

他サトシナカモトが疑われた人物

クレイグライト氏の他に、サトシナカモトではないかと疑われた下記の人物を順に紹介していきます。

  • ドリアン・プレンティス・サトシ・ナカモト氏
  • 望月新一氏
  • ニック・サボ氏
  • 人工知能

ドリアン・プレンティス・サトシ・ナカモト氏

ドリアンナカモト
ドリアン・プレンティス・サトシ・ナカモト氏は1949年に生まれた日本人です。

約10年後にはアメリカに移住、23歳でカリフォルニア州立工科大学を卒業し、同時に自身の名前をドリアン・プレンティス・サトシ・ナカモトに改名しています。

その後、ナカモト氏が就職したのはカリフォルにはにあるHughes Aircraft Company社のセキュリティおよび電子通信関連の仕事でした。

そのため、ビットコインの論文も電子関連・プログラミング関連知識がある人物とされることから、ナカモト氏がサトシナカモトである可能性が高まりました。

当時、ナカモト氏を発見したのはサトシナカモトの正体を調査していたNewsweekの記者でした。記者は米国籍を取得した人々のデータベース上からサトシナカモトを見つけ出し、実際にナカモト氏と会ったと記事には記されています。

しかし、ナカモト氏は「ビットコインには関わっていない」と発言され、ビットコインとの関係を否定しています。また、このことについては家族にも内密にしていたそうです。

望月新一氏

望月新一
望月新一氏は日本人で唯一サトシナカモトではないかと噂される人物です。現在は京都大学で数学の教授として活動されています。

望月新一氏がサトシナカモトだと注目された理由は、アメリカの社会学者でありハイパーテキストの研究をしているテッド・ネルソン氏がユーチューブ動画で「ビットコインを作り上げたのは望月新一氏だ」と発言したためです。

この動画は瞬く間に世界中に広まり望月新一氏への注目も高まりました。

また、その他の関係者からも望月新一氏が提出したABC予想と呼ばれる論文から、ビットコインを開発してもおかしくない人物だと言われています。

望月新一氏は、自身がサトシナカモトであることは否定しています。

ニック・サボ氏

ニック・サボ
ニック・サボ氏はジョージ・ワシントン大学の元教授で、金融・法律・コンピューターサイエンスについて専門知識を備えた人物です。

元々、ニック・サボ氏は暗号化技術の世界で名の知れた人物で、ビットコインが誕生する以前から「ビットゴールド」と呼ばれるビットコインに類似したデジタル通貨の研究しており、電子商取引に関する論文を作成された実績もあります。

また、過去にはアストン大学の調査団体がビットコインの論文とビットコインの生みの親とされてきた11人の著作物のテキスト分析を行ったところ、ニック・サボ氏の著作物が非常に高い類似性を示したと発表されています。

ただし、ニック・サボ氏はサトシナカモトであることは否定しています。

人工知能

人工知能
今までサトシナカモト氏の正体は匿名の人物とされてきましたが、人工知能(AI)ではないかという説も流れています。

これはYouTubeチャンネル「UFO Today」で発言された陰謀論についての投稿が引き金となっています。

また、陰謀論を信じるユーザーの中には「サトシ・ナカモトという人間は存在しない」、「高度に発達したデジタル生物だ」というような主張をするユーザーも存在し、サトシナカモトに関する妄想が膨らんでいます。

2018年3月には、SBIホールディングスの北尾会長が実際にサトシナカモトと会ってビットコインについて話してきたと発言されています。もし、これが本当のことであればサトシナカモトが人工知能である可能性は低いと言えます。

もし、人工知能だとされる場合は、プログラムを作成した人物がいるはずなのでサトシナカモトの正体は開発した人間と人工知能ということになります。

サトシナカモトを追いかけたメディア

サトシナカモトを追いかけたメディアは世界各地で数多く存在し、ビットコインの話題が広がるとともにメディアの調査にも力が入りました。

イギリスのメディア「The Guardian」はクレイグライト氏の自宅に家宅捜索が入ったことを報じ、アメリカのメディア「Gizmodo」はオーストラリアで行われたクレイグライト氏に対する面談記録を公開、同じくアメリカのメディア「Newsweek」は独自の調査方法で見つけ出したドリアン・プレンティス・サトシ・ナカモトに関する情報を公開しています。

しかし、サトシナカモトとされる人物の特定には至っていません。

現在(2018年12月10日)はビットコインが低迷期ですが、再加熱し出した頃にはビットコインの活気とともにサトシナカモトに関する新たな情報も出てくる可能性がありますので、今後のニュースにも注目しておきましょう。

サトシナカモトは複数いる?

サトシナカモトが個人なのか、チームを代表する名前なのかも未だわかっていません。

ただ、サトシナカモトとされる人物が存在するのであれば、その人物がビットコインの構想を考案した重要人物である可能性は非常に高いと推測できます。

また、分散型の新たな金融システムの構想を立ち上げるにあたり幅広い専門知識が必要とされるため、サトシナカモト以外で論文に携わった人物がいる可能性もあります。

メディアで報道されている限りではサトシナカモトは個人として考えられていますが、個人か複数名なのかについては確固たる証拠は出ておりません。

サトシナカモトはどこにいるのか

サトシナカモトがいる居場所については身元が判明していないため、どこにいるのかは明らかになっていません。

開発チームのメンバーもサトシナカモトとは電子メールのやりとりしか行っていませんし、論文にあった情報も「サトシ・ナカモト」であることしかわかっていません。

サトシナカモトがどこにいるのか知るためには、サトシナカモト本人が表舞台に顔を出す以外にはないと言えます。

もしかしたら、すでに候補として上がっている人物がサトシナカモトである可能性もあります。

サトシナカモトとは?まとめ

  • ビットコインはサトシ・ナカモトという人物によって生み出された。
  • サトシナカモトが誰なのかは未だ謎のままである。
  • サトシナカモトとされる人物は表舞台に立ちたくない理由を持っている。

ビットコインの誕生から10年が経った今でも生みの親が誰であるかは、サトシナカモト本人以外に知る人物はいません。

今後、サトシ・ナカモト氏が表舞台に顔を出す日は来るのでしょうか。

今回紹介させていただいた重要人物の活動や発言に今後も目が離せません。